競馬図書館(古書・古本)

JRA競馬カタログ(前史)

競馬カタログ
 毎年春のクラシックシーズン頃に発行される50ページ前後の無料冊子「KEIBA CATALOG」。競馬場やウインズのサービスカウンターに置いてある。競馬の楽しさ、HowToや競馬用語、話題を様々な角度から掲載。1983年に始まり、創刊号はB5判の幅をやや小さくしたサイズだったが、2年目の№2から№17は幅が広がりAB判(ワイド判)に。
 2000年の№18からはB6サイズの100ページ強の小冊子となり、№18では書き下ろし小説として、浅田次郎氏の「永遠の緑」、№19は高橋源一郎氏の「ライアンの娘」が巻頭(両面表紙))を飾った。№20から№28までは騎手名鑑が掲載される。2007年の№25からはA5サイズになり、2023年現在№40まで発行されている。なお2021年は無観客競馬や競馬場・ウインズの入場制限のため発行されず、JOCKEYSとして騎手名鑑のみ発行された。

 「KEIBA CATALOG」発行以前、1970年代は「ルールは楽しみを大きくする」「ルール。それは遊びの第一歩。」というキャッチコピーのもと、競馬のルールに加え、レース体系や馬体の見方、開催のメカニズムなどが紹介されて小冊子があった。1975年からは「ENJOY & STUDY」、「サラブレッドガイダンス」、また「レーシング・ハンドブック」といったかたちで配布される。
 「ENJOY & STUDY」は、開催日割やレース体系に加え、新しくできた栗東TCの紹介や電算化が進むなかでのオッズの発表、また枠連しかない時代の(人気の集中される馬の)シードに関することも記されている。
 「サラブレッドガイダンス」は血統、種牡馬、レース体系、競走馬の感覚と習性、誕生から出走まで、また読み物として「ラフィアン物語」といったものも載っている。そして観戦マナーも。
 「レーシング・ハンドブック」では、上記に加え寺山修司氏「競馬4つの愉しみ」、石川喬司氏「語りつぐ文化」、大橋巨泉氏「競馬予想のむずかしさ」等、文化人によるコラムが色を添えている。

「ルール」に関する小冊子 ENJOY & STUDY サラブレッドガイダンス レーシング・ハンドブック
1970年代前半~ 1975~76年 1977年 1978年~82年
 
KEIBA CATALOG
1983~99年 2000~06年 2007年~ ~2022年

№1~№3

№18、№19

№25~№26

№38~№40

  

EQUUS (エクウス)
 1993年より女性を含む競馬ファン拡大策のひとつとして隔月発行された12ページの封筒サイズのパンフレット。テーマは競馬に限らず、馬全般に渡る。
 プラザ・エクウスなどで配布されたが、1998年をもって廃刊。深さには欠けるが競馬を文化的に捉えた企画だっただけに残念。

1993

№1 ホーススポーツ① ポロ
№2 ホーススポーツ① 特集
№3 競馬場グルメ紀行
№4 馬グッズ
№5 スクリーンを駆け抜けた馬たち
№6 馬の文学散歩

1994

№1 世界の競馬観戦ファッション
№2 生活の中に馬がいる!
№3 馬社会学 ♂VS♀
№4 MY HORSE STORY
№5 馬たちのいる風景
№6 「馬」のつく地を訪ねて

1995

№1 女性だから、伝えられること
№2 坂の町で、馬に会う
№3 私たち、競馬フリーク!
№4 牧場が好き!!
№5 メリーゴーラウンド
№6 競馬をささえる女性たち

1996

№1 カウボーイのキャトル・ドライブ
№2 アメリカン・ミニュチアホース
№3 「馬の道」をホーストレッキング
№4 馬の漫画を楽しもう
№5 カナダで暮らす、人と馬
№6 絵画のなかの馬

1997

№1 童話&絵本のなかの馬
№2 馬の赤ちゃん
№3 懐かしの「馬の玩具」
№4 馬とおしゃべり!?
№5 マンガの描き方
№6 在来馬に会いに行こう

1998

№1 JRA広告講座
№2 オグリキャップの故郷
№3 競馬学校をのぞいてみよう!
№4 JRA女性騎手 
№5 ラジオ競馬中継の舞台裏
№6 競走馬のネーミング